家の購入プロセスと期間は?
Q. 家の購入を考えて、オープンハウスや、ネット上の売り家情報をチェックしています。すでに家を買った友人に話を聞くと、家の購入とローン借り入れの同時進行、物件調査後の修理リクエストや見積もり、ローン借り入れに必要な提出書類の用意、引越しの準備などとても大変だったと聞きました。家の購入にどのくらいの期間がかかるのか、どのようなプロセスがあるのか、教えてください。
A. 家の購入のプロセス、確かにとても忙しいスケジュールとなり、かなりなストレスを感じる大変な期間だと思います。前もって予備知識を作っておくことで、あわてずに大事な決心をすることに役立つと思います。
まず始めに買いたい家を見つけるのではなく、不動産ローンの借り入れ用意をすることをお勧めします。最初のステップは、やはり購入価格の設定①です。用意できる頭金と借り入れられるローン額の合計からも設定できますが、自分にとって無理のない月々の支払額を設定し、そこからローン額を計算することでゆとりのある計画を作りましょう。
次のステップは、必要書類の用意②です。ローンアプリケーション、過去2年間のW-2かタックスリターン、給料明細書、銀行口座や株など所有財産の証明書類などが主なものです。
こういった必要書類をすべて提出すれば、Pre-Approval書類③を数日中に受け取ることができ、あとは買いたい家を見つけるプロセスに入ります。
購入する家を決めるまでの期間④は人によって個人差がありますが、平均2-3ヶ月間といったところでしょうか。住みたいエリアで自分の予算内と必要条件をインプットすれば、物件の数はそれほど多くはならないはずです。もしあなたのリストに50件以上に家がある場合は、必要条件の設定が甘すぎる可能性がありますので、もう一度チェックしなおしてください。なるべく違うエリア、違う価格帯を選んで、選択の幅を狭めてから最終リストの物件にフォーカスするようにしましょう。エージェントと一緒に家を見学するのに適した件数は、数時間で約10―12件程度が望ましいと思います。それ以上の数の家を一度に見ると、記憶があやふやになってしまうことが多く、また疲れてくると家の印象が変わってしまいます。それぞれの家の印象や壁の色、イメージなど、気が付いたことをメモしておくとあとで思い出すのに役立ちます。日当たりのチェックのためには、いつもなるべく同じ時間帯(お勧めは午前10時から午後3時くらいまで)に家を見てまわるか、磁石を持ち歩くようにしましょう。もちろん一旦気に入った家が見つかった後は、違った時間帯や曜日に近所をドライブして交通の量や近隣の様子をチェックしましょう。
オファー⑤を出すときは、何10ページに及ぶ書類が必要となるため、ゆっくりと時間をかけて読むゆとりがないことがあります。買いたい家を見つけてしまう前に、無記入のオファー書類に前もって目を通しておくと安心です。尚オファーの提出の際は、手付金のチェックが必要となりますが、このチェックは仮契約が決まるまで現金化はされません。
売主からカウンターオファー⑥が届いたときは、相手の返事に合意するのであれば、なるべく早くサインをして契約を成立させましょう。時の優先順所はありませんので、契約の最後になって他のバイヤーに取られてしまうケースもありえますのでご注意ください。売主のカウンターオファーに合意せずに、引き続き交渉を行いたい場合は、すぐに返事を出すとバイヤーは交渉しているだけで絶対買うだろうと売主に思われてしまう可能性もあります。指定された期間内をたっぷりと使い、まだまだ迷っているという意思表示を出しながら返事を出すのも交渉の一つです。
売主とバイヤーの合意(借り契約成立)⑦で、ようやくエスクローがオープンされます。エスクローオープンにより、オファー書類と手付金のチェックがエスクロー会社に渡され、不動産契約に必要なプロセスが始まり、エスクロー期間をへてエスクロークローズ(正式契約)⑧まで進みます。
今回のトピックのリストとその日数は下記のとおりです。
① 不動産価格の設定 1-3日
② ローン借り入れに必要な書類の提出 5-10日
③ Pre-Approval Letterの入手 2-3日
④ 家のショッピング、見学 60-90日
⑤ 家の選択、オファー(購入申込書)と手付金のチェック 1日
⑥ カウンターオファー1-5日
⑦ 売主とバイヤーの合意(借り契約成立)エスクローオープン(借契約成立)チェックがエスクロー会社の銀行口座にデポジット 1-2日
エスクロー期間 30-45日
⑧ エスクロークローズ(正式契約)